ホールで見かけた楽しい仲間 Vol. 2
数年前の事である。
オラは、HGであるS市のH店にスロを打ちに行った。
いつものように、勝ったんだか負けたんだか判らない、中途半端な日だった。
ハイエナ出来る台も無いし、そろそろ帰ろうかと思いつつも、ホールの中をうろついていた。
そして、パチンコのバラエティコーナーの島を歩いている時、向こうからドスドスと歩く音が聞こえた。
そちらに顔をやると、恰幅のいい、妙齢(60歳位)の女性が。
何気なく彼女を見るオラ。
オラの目に映ったのは、まずギラギラと光り輝く金髪。
そして、次に見えたのが妙に黒々とした凛々しい眉毛。
メタボである事を隠そうとしない立派な腹。
人の運命を見透かすようなきつい眼。
ん?誰かに似てるな。
確かTVで見た様な気がするな。
何の番組だったかな。
ん~~~ん。
そうだ。
分かった。
細木数子だ。
細木数子の金髪バージョンだ。
オラと金髪細木は狭い通路で向き合った。
(はい。判ってます。避けないとオラは地獄に落ちるんでしょ)
オラは羊の如く素直に道を譲ろうとしたが、足元にあるドル箱が邪魔でなかなか避けられない。
金髪細木がイラついているのがよく判る。
しかし、思い通りに避けられない。
そしてようやく避けられたかと思ったら、金髪細木はドル箱に囲まれた椅子にどっかと座った。
座席の周りには所狭しと、ドル箱が積んである。
さすがは人の運命を変える事の出来る人だ。
自分の運命もいい方に変えていらっしゃる。
きっと毎日こんな風に勝ってるんだろうな。
勝つのが当たり前で、勝っても面白くないんだろうな。
負けている周りの人たちが馬鹿に見えるんだろうな。
本当は、自分の運命を教えて貰いたかったが、きっとプライベートで、しかもお忍びで遊びに来ている細木数子に迷惑を掛ける訳にはいかない。
話し掛ける事もできず、一抹の寂しさと可もなく不可もない運命を抱きながら、オラは家に帰った。
日曜日, 2月 15, 2009
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