金曜日, 8月 24, 2007

胡桃の樹の下で 6

   6

 ボクはうたを思いだした。

 なんていう、うただったかな。

 そうだ。

 シャボンだまだ。

 

 しゃぼんだま とんだ

 やねまで とんだ

 やねまで とんで

 こわれて きえた

 かぜ かぜ ふくな

しゃぼんだま とばそう

ボクは小さな声でうたった。

木もさらさらとゆれて、いっしょにうたっているようだった。

なんだかちょっとかなしくて、うれしかった。

べつべつのきもちがまざって、なんだかへんな気分だった。

そして、木からおりた。

なんだかまたねむくなちゃった。

はっぱのふとんでまたねた。

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