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気づいたら、ボクはマヒロおねえちゃんのひざの上でねていた。
マヒロおねえちゃんはボクのあたまをなでてくれていた。
「寝なさい、ゆっくりと。そうすればいろんなことが分かるようになるわ」
ボクはまたねた。
どれくらいたったのだろう。
きづいたらマヒロおねえちゃんはいなかった。
ボクはぼんやりとしている。
すると、マヒロおねえちゃんがヘルメットをもってやってきた。
「剛君、喉乾いたでしょう」
マヒロおねえちゃんはヘルメットをわたしてくれた。
ボクはごくごくとのんだ。
おいしかった。
つめたくて。
あまくて。
その日からボクとマヒロおねえちゃんとのせいかつがはじまった。
ボクは木の上に上ってうたをうたう。
シャボン玉をうたう。
マヒロおねえちゃんは木のかげで本をよんでいる。
おなかがすくとクルミを食べた。
のどがかわくと、いずみの水をのんだ。
そして、マヒロおねえちゃんとボクはいっしょにねむった。
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