土曜日, 11月 18, 2006

社長 32

 『社長 vol.32』

 あれは何年前のことだろう・・・
 社長がR町からS町に転勤した後の出来事だった。

                      ・・・・             ・・
 S町に転勤しても毎週末のS幌市ス○キノでのお買い物は,社長にとって欠かせない週課だった。
 あの週も社長は,期待に股間を膨らませてスス○ノへと出かけていった。
 『まずは,一服』の『プッシーキャ○ト』。
 いつものように可愛い娘を膝に乗せて『タッチゴーゴー』を楽しみ,ジャンケンに勝って『カウンターゴーゴー』を楽しんだ。
 いつものように『プッシーキャ○ト』での楽しい時は,矢の如く流れていった。
 そして,『軽く一杯』のお手軽ソ○プでも,それなりの娘をゲットして,社長なりの愉しい時間を過ごした。
 
 そして,いつもなら『最後の締め』に行くところだが,あの日は違っていた。
 「いや~あ,先輩,軽く新しい店でも開拓したくなったんですよ。いっひっひっひ」
 
 そう,社長は新しいFZK店を探そうとしたのである。
 社長にとってススキ○は,自分の庭のようなもんである。
 客引きなんて怖くない。
 ぼったくりがなんだ。
 や○さんなら,自分の親父と同じ稼業だ。どうとでもなる。
 早速,『○スキノタウン情報』をコンビニで買い込んだ。
 そして,探し始めて30分。
 新規開拓の店を見つけた。

 その店に社長が入店した途端,年端もいかない若い娘が群がってきた。
 さながら砂糖に群がる蟻の如く。
 そう,その店はキャバクラであった。
 キャバクラに於いて社長の様に欲情に金を惜しまない客は,甘い甘い砂糖である。

 しかし,その時蟻の1匹が大きな声で叫んだ。
 「あれ~っ,先生!!」
 そう,その一匹の蟻は,社長がR町にいた頃の教え子だった。

 「ゲッ,まずい・・・」
 反射的にそう思ったという。
 社長は,社長なりに教職公務員である自分の立場を自覚していた。
 しかし,そうであってもやはり社長である。

 FZKに来て,3分も経たないうちに帰るのは,無作法だ。
 何より,群がってきた娘達に悪い。
 とんでもなく失礼だ。
 社長なりのFZKに対する信念である。

 社長は当然,60分間,料金に見合うだけ楽しんだ。
 勿論,元教え子は,その間社長の隣にいたという。
 もしかしたら,膝の上にも乗ったのかもしれない。
 もしからしたら,元教え子にこんな事やあんな事をしたのかもしれない。
 その事について,社長からの報告は無かった。
 でも,社長であるから,当然キャバクラに於ける作法はやり通しただろうというのが,我々の見解である。

 余談ではあるが,社長であるから,その店を後にして『最後の締め』にも行ったのは言うまでもない。

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